Claude Opus 4.7 vs GPT-5.5
GPT-5.5が2026年4月23日にリリースされました。コーディング、エージェント、長コンテキスト、コストの面でClaude Opus 4.7とどう比較されるか、そして実際にどちらを使うべきかを解説します。
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GPT-5.5が本日リリースされました。2026年4月23日です。OpenAIの現行モデルの中で最も高性能なモデルで、1週間前にリリースされたClaude Opus 4.7に対する初めての本格的な競合となります。両モデルともフロンティア級。どちらも入力トークン100万あたり$5。ベンチマーク次第でどちらがトップかが変わります。
この記事では、OpenAIの公式システムカード、MindStudioとScale AIによるサードパーティテスト、そして実際のルーティング判断をもとに、「どの場面でどちらのモデルを選ぶか」という問いに答えます。
タスク別:どちらが勝つか
詳細の前に手短にまとめると:
| タスク | 推奨モデル | 差 |
|---|---|---|
| 実際のPR解決・リファクタリング | Claude Opus 4.7 | SWE-Bench Proで64.3% vs 58.6% |
| CLIエージェント・ターミナル作業 | GPT-5.5 | Terminal-Bench 2.0で82.7% vs 69.4% |
| マルチステップツール連携(MCP) | Claude Opus 4.7 | MCP Atlasで79.1% vs 75.3% |
| Webリサーチ・ブラウジング | GPT-5.5 Pro | BrowseCompで90.1% vs 79.3% |
| 長コンテキスト(1Mトークン) | GPT-5.5 | MRCR v2 8-needleで74.0% vs 32.2% |
| 金融業務 | Claude Opus 4.7 | FinanceAgent v1.1で64.4% vs 60.0% |
| フロンティア数学(最難関) | GPT-5.5 | FrontierMath Tier 4で35.4% vs 22.9% |
| 抽象推論 | GPT-5.5 | ARC-AGI-2で85.0% vs 75.8% |
どちらかが全てで勝っているわけではありません。タスクによって選び方が変わります。
GPT-5.5とは何か
GPT-5.5はGPT-5.4のマイナーアップデートではなく、OpenAIの新しいフロンティアモデルです。NVIDIAのGB200・GB300 NVL72システムと共同設計されており、高い知性を保ちつつGPT-5.4と同等のトークンあたりレイテンシを実現。Codexタスクでは同じ処理をより少ないトークンで完了できます。
主要スペック:
| 仕様 | GPT-5.5 | Claude Opus 4.7 |
|---|---|---|
| コンテキストウィンドウ(API) | 1Mトークン | 1Mトークン |
| コンテキストウィンドウ(Codex) | 400Kトークン | N/A |
| API入力価格 | $5 / 1Mトークン | $5 / 1Mトークン |
| API出力価格 | $30 / 1Mトークン | $25 / 1Mトークン |
| Pro/xhigh variants | $30/$180 / 1Mトークン | なし |
| API提供状況 | GA未(ChatGPT・Codexは利用可) | API・Bedrock・Vertex・Foundryで GA |
注目すべき数字は出力価格です。Claude Opus 4.7は$25/百万トークンで、GPT-5.5の$30より17%安い。長いコード生成、マルチターンのエージェント実行、ドキュメント生成など出力が多いワークロードでは、この差が積み重なります。
GPT-5.5 Proの$30/$180は、高度な研究や規制分野向けの別料金プランです。標準出力レートの6倍です。
コーディング:どちらが勝つかはタスク次第
ここが最も明確に分かれます。
SWE-Bench Proは実際のGitHubイシューの解決を測定します。プロダクション環境のバグレポートや機能リクエストの種類です。Claude Opus 4.7は64.3%、GPT-5.5は58.6%、Gemini 3.1 Proは54.2%。壊れたコードベースを読んで根本原因を特定し、テストを通るパッチを書くPR解決作業ではOpus 4.7がリードしています。
Terminal-Bench 2.0はCLIエージェントタスクを測定します。長時間のシェルスクリプト、マルチステップCLIワークフロー、自動インフラ作業などです。GPT-5.5は82.7%、Claude Opus 4.7は69.4%。13ポイント差。ターミナル中心のエージェントパイプラインではGPT-5.5が正解です。
注意点:OpenAIはTerminal-BenchをCodex CLIハーネスで、AnthropicはTerminus-2スキャフォールドで評価しています。評価環境が異なるため、この13ポイント差は方向性を示すものであり、正確な数字ではありません。
Expert-SWEはOpenAI内部の評価で、より難しいソフトウェアエンジニアリング問題を扱います。GPT-5.5は73.1%。Opus 4.7の比較数値はAnthropicから公表されていません。
MindStudioのライブテスト(GPT-5.5リリース前の4月21日実施)では、465ファイルのTypeScriptマイグレーションでClaude Opus 4.7とGPT-5.4を比較。Opus 4.7の修正率は5.8%、GPT-5.4は13.1%。Opus 4.7はダウンストリームのエラーを防ぐ曖昧さフラグを14件立てたのに対し、GPT-5.4は3件。GPT-5.4の方が速く完了しました。これはGPT-5.4のテストであり、GPT-5.5はより向上しています。ただし見えてきたパターン(Claudeはより多くフラグを立て、より多く検出し、より遅い)は今後も続く可能性があります。
コーディングの実践的な使い分け:
PR解決、リファクタリング、大きく複雑なコードベース、MCPが多いツールチェーンにはOpus 4.7を。ターミナル中心のパイプライン、CodexでのNew Feature実装、仕様がクリーンなスコープされたタスクにはGPT-5.5を。
エージェント:長期的一貫性 vs ターミナル性能
両モデルはエージェント向けに設計されています。ただし、得意なエージェントの種類が異なります。
MCP Atlasは大規模なツール連携を測定するベンチマークです。多くのツールを順番に呼び出し、予期しない結果を処理し、状態を維持するマルチターンエージェントです。Claude Opus 4.7は79.1%、GPT-5.5は75.3%、Gemini 3.1 Proは78.2%。外部サービスを呼び出し、ファイルを読み、APIを叩き、ツールを横断して統合するMCPネイティブなワークフローではOpus 4.7がリードしています。
Terminal-Bench 2.0(前述):CLIエージェント作業でGPT-5.5が13ポイントリード。
Toolathlonはマルチモーダルなツール使用評価です。GPT-5.5は55.6%。Opus 4.7の比較数値は公表されていません。
Tau2-bench Telecom(カスタマーサービスエージェントタスク):GPT-5.5は98.0%。ただし注記あり:Tau2-benchはGPT-5.5ではプロンプトチューニングなしで実行され、他ラボのエントリはプロンプト調整ありで評価されました。方法論が一致しないため比較は信頼性に欠けます。
OSWorld-Verified(デスクトップコンピューター使用、実際のUIのクリック操作):GPT-5.5は78.7%、Opus 4.7は78.0%。実質同点です。
Claude CodeとClaudeのAPIのエージェントパイプラインでは、Opus 4.7がBedrock、Vertex AI、Anthropic Foundry、Claude APIで初日から利用可能な点が運用上の優位性です。GPT-5.5のAPIは「近日中」とされていますが、まだ利用できません。
長コンテキスト:GPT-5.5がスケールで優位
両モデルとも1Mトークンのコンテキストウィンドウを持ちます。ただし、そのウィンドウをどれだけ有効に使えるかは別の話です。
OpenAIはMRCR v2 8-needleスコアを公開しています。長い文書に8つの事実を隠し、モデルにすべてを見つけさせる検索ベンチマークです。コンテキストが長くなるほど差が広がります:
| ウィンドウ範囲 | GPT-5.5 | Claude Opus 4.7 |
|---|---|---|
| 4K〜8K | 98.1% | 98.3% |
| 32K〜64K | 90.0% | 87.1% |
| 128K〜256K | 87.5% | 59.2% |
| 512K〜1M | 74.0% | 32.2% |
短いコンテキストでは互角。128Kを超えるとGPT-5.5が精度を維持する一方でOpus 4.7は急落します。1Mウィンドウでは、GPT-5.5が74.0%の精度を維持するのに対し、Opus 4.7は32.2%です。
注意点:OpenAIの表でOpus 4.7のGraphwalks数値の一部はOpus 4.6のデータとして記載されています。AnthropicはOpus 4.7の長コンテキスト検索スコアを独自に公表していません。MRCR v2の数値の方が信頼性が高いです。
モノレポ全体の分析、1年分の法的申請の読み取り、大量の顧客データ処理など、1Mトークンウィンドウの大部分を実際に使うワークロードでは、GPT-5.5の方が信頼できます。
専門職・研究タスク
FinanceAgent v1.1は自律的なマルチステップ財務分析タスクを評価します。Claude Opus 4.7は64.4%、GPT-5.5は60.0%。金融エージェント作業ではOpus 4.7がリードしています。
GDPvalは44の専門職にまたがるパフォーマンスを測定する、ナレッジワークの広範なプロキシです。GPT-5.5は84.9%、Opus 4.7は80.3%。こちらはGPT-5.5がリード。
OfficeQA Proはドキュメント中心のオフィスワークフローを扱います。GPT-5.5は54.1%、Opus 4.7は43.6%。GPT-5.5が10ポイントリード。
Humanity's Last Examは大学院レベルの推論が必要な極めて難しい学術的問題を扱います。ツールなし:Opus 4.7が46.9%、GPT-5.5が41.4%。ツールあり:Opus 4.7が54.7%、GPT-5.5が52.2%。深い学術推論ではOpus 4.7がリードしています。
FrontierMathは競技レベルの数学を扱います。Tier 4が最難関です。GPT-5.5はTier 4で35.4%、Opus 4.7は22.9%。12.5ポイント差。難しい定量的作業ではGPT-5.5の勝ちです。
ARC-AGI-2は新しい視覚パターンの抽象推論を測定します。GPT-5.5は85.0%、Opus 4.7は75.8%。9ポイントの明確な差。パターンの汎化ではGPT-5.5が明らかに強いです。
ワークロード別コスト
入力価格は同じです:どちらも100万トークンあたり$5。出力価格が異なります。
日常のコーディングセッション(合計200Kトークン、出力60%):
| モデル | セッションあたりコスト |
|---|---|
| Claude Opus 4.7 | $1.70 |
| GPT-5.5 | $2.00 |
長いエージェント実行(500Kトークン、出力70%):
| モデル | コスト |
|---|---|
| Claude Opus 4.7 | $9.25 |
| GPT-5.5 | $10.75 |
大量自動化(月1,000万トークン、出力70%):
| モデル | 月額コスト |
|---|---|
| Claude Opus 4.7 | $185 |
| GPT-5.5 | $215 |
スケールではOpus 4.7の安い出力価格が実際のコスト削減につながります。この17%の出力差は、大規模パイプラインでは無視できません。
GPT-5.5 Proの$30/$180は別カテゴリです。投資銀行、法務レビュー、高リスクな研究など、1回のAPIコールコストが出力の価値に対して小さいケースを対象にしています。
データ信頼性の問題
この記事の数値のほとんどはOpenAI自身のシステムカードに基づいています。つまり、Opus 4.7を含む全モデルのベンチマークをOpenAIが自社ハーネスで実行しています。
いくつかの具体的な信頼性の問題:
ハーネスの違い。 Terminal-BenchはOpenAIがCodex CLIスキャフォールドで、AnthropicがTerminus-2で実行しています。マッチングハーネスでは13ポイント差が縮まる可能性も広がる可能性もあります。
Opusの長コンテキスト数値。 OpenAIのGraphwalkテーブルでは一部のセルでOpus 4.6のデータを使用しており、そのように記載されています。Opus 4.7の長コンテキスト数値はAnthropicから独自に公表されていません。
Expert-SWE。 OpenAIの内部ベンチマークで、外部での再現は不可能です。
Tau2-benchの方法論の不一致。 GPT-5.5はプロンプトチューニングなしでテストされ、他のモデルはされていません。98.0%の数値は同等条件での比較ではありません。
GPT-5.5 Proのスコア。 いくつかのベンチマークでは標準GPT-5.5の数値の横に「Pro」バリアントの数値が記載されています。Proバリアントは6倍のコストです。ProとOpus 4.7標準を比較するのは、コストの観点からリンゴとオレンジの比較です。
HELM、LMSYS、Artificial AnalysisなどのサードパーティによるGPT-5.5のベンチマークは本日時点でまだ出ていません。外部評価が出揃うにつれて数値は変わっていきます。
2つのモデルをどう使い分けるか
4つの明確な判断基準:
SWE-Bench型のPR作業、MCPツールチェーン、金融エージェント、学術推論。 Opus 4.7を選びましょう。実世界のコードベースタスクでより高い精度を維持し、大規模なツール連携でリードしています。17%安い出力レートにより、長い実行のデフォルトとして最適です。
ターミナル中心エージェント、Codexワークフロー、フロンティア数学、ARC-AGI型推論、128Kトークン超の大きいコンテキスト。 GPT-5.5を選びましょう。Terminal-Benchのリードは大きく、1Mトークンでの長コンテキスト精度は差がはっきりしています。
Webリサーチと情報収集。 精度が重要ならGPT-5.5 Pro。BrowseCompで90.1% Pro vs 79.3% Opus 4.7は、検索が多いワークフローでは実際の差です。
予算を意識した出力の多いパイプライン。 Opus 4.7を選びましょう。出力100万トークンあたり$5の差は、大規模自動化では積み重なります。
両モデルともClaude APIとAnthropicのクラウドプラットフォームで本日からGA利用可能です。GPT-5.5のAPIはまだロールアウト中です。今すぐ何かリリースする必要があるなら、Opus 4.7はどこでも利用できます。GPT-5.5のAPIはすぐに追いつくでしょう。
よくある質問
Claude Opus 4.7はGPT-5.5より優れていますか?
タスク次第です。Opus 4.7はSWE-Bench Pro(64.3% vs 58.6%)、MCP Atlasのツール連携(79.1% vs 75.3%)、FinanceAgent(64.4% vs 60.0%)、Humanity's Last Examでリードしています。GPT-5.5はTerminal-Bench 2.0(82.7% vs 69.4%)、FrontierMath Tier 4、ARC-AGI-2(85.0% vs 75.8%)、128Kトークン超の長コンテキスト検索でリードしています。実世界のPR解決とMCPエージェントではOpus 4.7が勝ち、ターミナルエージェントと大規模リサーチではGPT-5.5が勝ちます。
GPT-5.5の価格はいくらですか?
標準APIは入力100万トークンあたり$5、出力100万トークンあたり$30です。GPT-5.5 Proは入力$30、出力$180(100万トークンあたり)。バッチとFlex価格は標準レートの半額です。APIは2026年4月23日現在、まだ一般公開されていません。ResponsesとChat Completionsエンドポイントへのロールアウト中です。ChatGPTとCodexのアクセスはPlus、Pro、Business、Enterpriseプランで今すぐ利用可能です。
エージェントコーディングタスクにはどちらが優れていますか?
どちらも優秀です。Claude Opus 4.7はSWE-Bench型のPR解決、MCPツール連携、ツールを使った一貫したマルチステップ推論でリードしています。GPT-5.5はTerminal-BenchのCLIタスクとCodexでのNew Feature実装でリードし、GPT-5.4よりも少ないトークンでCodexタスクを完了できます。どのタイプのエージェントタスクかによって、使うモデルが変わります。
長コンテキストのパフォーマンスはどちらが優れていますか?
スケールではGPT-5.5です。512K〜1MトークンでのMRCR v2検索:GPT-5.5が74.0%、Opus 4.7が32.2%。どちらも1Mトークンのコンテキストウィンドウを持っていますが、GPT-5.5はより多くのウィンドウで検索精度を維持します。数十万トークンを読んで推論するワークロードでは、128K超でGPT-5.5の方が信頼できます。
GPT-5.5はAPIで使えますか?
まだ全面的には使えません。2026年4月23日現在、GPT-5.5はChatGPT(Plus、Pro、Business、Enterprise)とCodexで利用可能です。ResponsesとChat CompletionsへのAPIロールアウトは「近日中」とされています。Claude Opus 4.7はAnthropic API、Amazon Bedrock、Google Vertex AI、Anthropic FoundryでGAです。
関連ページ
- Claude Opus 4.7のすべての性能と安全性の詳細
- Claude Opus 4.7 vs 他のフロンティアモデル(DeepSeekやGeminiを含む5モデル比較)
- Claude Code内でのタスク別モデル切り替えガイド
- すべてのClaudeモデルのAnthropicモデルタイムライン
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